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「けど、何故愛美ちゃんは今日この街にいるの?」
「何故だと思います?」
「質問に質問を返さない」
「だが断るっ!」
ふーん。あ、そう。じゃ、私帰るから。
「ああ! もうすぐそこだっていうのに帰らなくてもいいじゃないですかっ。ああもう、分かりましたよ。にーちゃんに会いに来たんですっ。悪いですか、ブラコンで悪いですかにーちゃんらびゅーですよ」
「……今日、平日よ?」
「それがどうしたぁぁーっ! なのですっ」
「やれやれ」
これだからブラコンは。
「む。なんですか、そのやれやれこれだからブラコンは。みたいな表情は。そういうお姉様だってにーちゃんラブでしょっ?」
「ななな、ないわ。万に一つもないわ」
「そういえば、夏祭りはどうでしたかっ? あたしが気を利かせて二人っきりにして差し上げたんですから、ちゅーくらいしましたよね」
「ななななな、ないわー」
むしろ、あれ以来気まずくなって連絡を取り合わなくなって寂し……いわけないじゃない。
「あ、ツンデレー」
ツンデレ違う。
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