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やめてくれ、やめてくれ、やめてくれ。
「君が妹さんを叔母さんに預けたのは正解であり、間違いでもある」
やめてくれ、やめてくれ、やめてくれ、やめてくれ。
「叔母さんはとてもいい人だ。だけど、叔母さんがどれだけ妹さんに優しく接しようとも、どれだけ理解したつもりでいようとも、その胸中は同じ悪意に呑まれたものにしか分からない」
やめてくれ、もうやめてくれ!
「仕方がないよ。君も幼かったし助けてくれる人もいなかった」
痒い、頭が痒い。
「自分だけで精一杯だろうさ」
痒い、痒い、痒い。
「だから、笑顔で自分を隠しながらも、救難信号を送っていた妹さんを突き放しても仕方のないことさ」
痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い。
「辛いだろうけど、聞きなさい! 君は妹さんのことを知ってあげないといけない! 助けてあげないといけない! それが家族よ! 昔は無理だったけれど、今の君になら出来る!」
痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い。
「センパイ、空くんを押さえて!」
「空くん、やめるんだ! 自分を傷付けたって何も変わりやしない!」
「ああ、もう! アタシとしたことが……。こんなんじゃ医者失格よ! センパイ! これを飲ませて!」
痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い、痒い……かゆい、…………かゆ、い。
……か、ゆ、い。
…………かゆ……。
「……可哀相に。変わってあげられるなら、アタシが変わってやりたいわ」
「私もだ。どうして、こんな年端も行かない子ばかり……」
…………い。
「ごめんなさい、空」
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