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「…NAOTOさん、起きてください」
「…ん、もう少し…」
朝だというのに部屋は薄暗い
マンションの隣りのビルが朝日を遮っている
「相変わらず暗いな…」
上京してしばらく経つが、いまだに東京の朝は慣れない
「これじゃNAOTOさんがなかなか起きないのも無理無いか…」
しかしそんなことは言ってられない
今日は午前中からTVの収録があるのだ
今の時刻は7時、収録は9時からだ
ここからテレビ局までは車で10分程だが、メイクなどもしなければならないため8時までには到着していなければいけないだろう
「NAOTOさーん、遅刻するとHIROさんに怒られちゃいますよ?」
オレはベットにうずくまってるNAOTOさんを揺さぶる
「んぁ…、それはマズい…」
そう言いながらNAOTOさんは気怠そうにベットから起き上がる
「…今何時?」
ボサボサの頭を掻き乱しながらオレにそう訪ねる
「7時ちょい過ぎです」
NAOTOさんはそれを聞いて何も言わずシャワーを浴びに風呂場へ向かって行った
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