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「そうだ、亮介くん、キミが百合の面倒を見てあげてくれないか?」
「俺が……ですか?」
それはつまり、裕二は他人である俺よりも身内に信用されていないってことだよな。
「そうそう、風見さんのお宅にお世話になるのは申し訳ないから……丁度僕の部屋が空くことだし、亮介くんが一週間ほど久世家に居候。どうかな?」
そう言う裕一さんはなぜか輝くような笑顔。まるで面白い遊びを考えた時の小学生のような……
子供心を忘れないのは素晴らしいことだと思うけど、それは色々と問題があるんじゃないですかね。
「風見家のほうで預かるというのは……」
「百合はともかく、裕二は間違いなく多大な迷惑をかけるだろうから、それは避けたいね」
あーうん、それは間違いないわ。
「百合ちゃんが嫌がるんじゃ……」
「むしろ亮介くんなら大歓迎だと思うよ」
なにを根拠に言っているんだこの人は。
ともかく、やっぱり俺に逃げ場はない……ってことなのかな。
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