序章 激変する生活

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 とりあえず家の中に入り、裕二に部屋まで案内してもらう。  裕一さんからは好きに使っていいって言われてるけど、流石に気を使っちゃうよな。  客間を百合ちゃんにあてがってるから部屋がないのは仕方ないんだろうけど。 「ここが兄貴の部屋だ」  裕二に案内された部屋の扉には、『裕一』と書かれたプレートがかかっている。 「兄貴の部屋はほんとなんもないからさ、ゲームとかするんなら俺んとこにこいよ」 「わかった」  ドアを開けて中に入り、隅っこに荷物を下ろす。  部屋を見渡してみるが、なにもないというよりはきちんと整理されてるって印象だ。  窓際にベッドが置いてあり、その隣に洋服箪笥。対面にはハードカバーの小説や仕事関係と思われる本が多数並べられた本棚。その隣にデスクトップのパソコン。  テレビは置いてないみたいだから見たい時はリビングか裕二の部屋に行くしかないな。
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