第0章

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この世で信じられるものなどなにもない。 …そう信じていた。 いや、思い込んでいた。 人は誰かに騙され、傷つけられ、そして怒り、悲しみ、憎しみ、恨む―― だから俺も、信じなかった。 あの日、あの時から。 家族も。友も。自分自身でさえも。 心の底から信じることができなかった。 …怖かった。 でも―― 君が現れた瞬間―― 止まっていた 時計の針は動き出し 果てしない暗闇には 光が差し込んだんだ――
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