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＊1＊ 私。青井 あやめ
よく晴れた春の日。
日なたに出れば、ぽかぽか
あったかくて心地良い。
だけど
私、青井あやめは
体育館ってゆう、ひんやり
した空間にいる。
今日は入学式。
夢と希望をたくさん
胸に詰め込んだ新入生。
そんな、期待に満ちあふれた顔なんて
私にできるはずなくて。
こんな、つまらない式なんて
早く終わればいいって
ただひたすら、そう思ってた。
校長や来賓の人達が
何言ってたかなんて
覚えてない。
話を聞く気すら
無かったけど。
高校なんて、
どこでもよかった。
だけど
バスや電車で通学なんて
めんどくさいし
恥ずかしいけど
自転車乗れないし。
家から歩いて５分も
かからない、この高校以外に
選択肢が無かっただけで。
まぁ、別に
特別やりたいことも無く
部活やってる訳でも無く。
なんだかんだで
なんとなくのこの私。
友達はたくさんいるけど
深い付き合いって
訳でもなく。
ただなんとなく…
なんとなく……。
なんとなくの毎日を
送ってる。
もちろん、
教室で担任が話してたことも
聞いてるはずがなかった。
今日から高校一年生。
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