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「先生のすぐうしろ…。ほら……男の人が…」
「えっ…?」
塚本先生の顔がひきつった。
先生って、この手の話ダメなのかなって思ったけど続けた。
「ほら…よく見て?若い男の……頭から血が……」
「ええっ!?」
…完璧びびってる…。
男のくせに。
「うそ。」
「えぇっ!?」
「ばっかみたい。本気でびびっちゃって。疲れたから、ちょっと休憩。」
固まってる塚本先生を横目に、保健室を出た。
出たとたん、むわっとした暑い空気が身体を覆う。
そんな、不快感よりも何よりも何よりも
さっきのひまわりが頭から離れない。
ひまわりは嫌いなの………
″あやめみたい″
って、お兄ちゃんが言った。
だから……世界で1番嫌いな花…。
「なぁ…浩子……?」
「はい?」
「…なんか見えるか…?俺の背後……」
「あんたに女盗られた男の霊なら見えるかもね。」
「……別に…盗った訳じゃねぇし…。寄ってくるんだ…女が…。」
「………………………。」
「…おぃ…。ツッコめよ浩子。」
「学校で浩子って呼ぶなって。塚本武人。てゆーか、窓閉めてよ。冷房つけてんだから。」
「……はぃはぃ。すみませんね…。三宅先生。」
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