城ケ崎 真希

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キーンコーンカーンコーン コーンキーンカーンコーン 「ヒーちゃん おっはょー」 教室に入るなり、リンゴが飛び付いてきた。 「おはよーリンゴ。こうも毎朝、飛び付かれたら、背が縮まるじゃないの。」 「いーじゃんいーじゃん☆」「ていうか、それって私に対する侮辱だなー」 小柄な彼女は私にぶら下がる形で地面につま先をつけ、ピョンピョンと跳ねている。 ――――― 彼女の名前は今野 林檎(コンノ リンゴ)。 学年は二年、クラスはC組。 小柄で元気一杯な真希の親友である。 ――――― 「ねーねー 見てよあれ」 そう言ってリンゴは教室の後ろの方を指した。 彼女の示す方に視線をうつすと、教室の端の席に座っている女子生徒が、こけしサイズのモノを片手でにぎり何かしている。 「ねー、気味がわるいでしょ?」「ずっとあーしてるんだょー」 「そうですわねー。彼女は、いったい何をしているのかしら?」 「なんか家から気味悪い日本人形もってきちゃってさー、髪の毛を一本一本むしりとってるらしいの・・・」 「ヒーちゃん。ここのクラス委員でしょ? なんとか言って、止めさせてよー」 「いや・・・ですわ。・・・・周りに迷惑をかけてる訳じゃなさそうですし。」 「ほうって置いても・・・・大丈夫ですわ。」 小中さんの行動は、あまりにも奇妙で不気味だった。 小中さんとは関わっていけない。彼女は、この時、直感していたのかもしれない。image=321734405.jpg
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