プロローグ

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   人間、エルフ、ドワーフ……様々なヒトが共に生きる世界。  そして、太古の昔にヒトが生み出した魔物、モンスターが蔓延る世界。  そのバランスは次第に崩れ、やがてモンスターはヒトの生活に悪影響を与えるようになっていった。  作物が襲われ、ヒトが殺され、町が消える。  ある人はそんなモンスターに怯え、またある人は戦いながら生きてきた。  それら害あるモンスターを減らすため、世の人々を守るために戦った者、彼らはやがて自らをガーディアンと名乗った。  それに由来を受けてガーディアンという職と資格が確立され、たくさんのガーディアンが自らにできる方法でモンスターを倒し、ヒトを、ヒトの生活を守っていた。  ある者は剣を持ち、モンスターに自ら切り込んだ。  ある者は魔法でバリアを張り、ある者はモンスターの罠を見破り、ある者は傷つけられた人々を癒した。  私はそこに生きる、ひとつのガーディアンパーティの話をしようと思う。  四人は大切なものを無くしたもの同士、寄り添って家族のように生きていた。  弱くても、悲しみを抱えても、ただ懸命に、生きていた。  そんな、名もないパーティの話を。  
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