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二十歳になった時、不意に小学生の時の事を思い出した。
何か好きなものを学校に持ってきて、缶に入れる。蓋を閉めて接着し、交換。二十歳の誕生日にそれを開け、同窓会で元の持ち主に返すという、変わり種のタイムマシーンのようなものだ。
そういえば、この前倉庫を掃除した時に見た気がする。
誕生日は過ぎたが、ついこの間成人式があったばかりだ。
開けるのにはちょうどいい頃合いだろう。
倉庫をあさり、お歳暮の海苔が入っているような形の缶を掘り出す。当時は硬くて開かなかった蓋も、大人になり接着剤が脆くなった今では易々と開けることができた。
中には乾いた小さな生首が入っていて、空っぽの目がこちらを見上げていた。
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