全ての始まり

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「勇くぅーん。」 「勇くぅーん。」 声は幾重にも重なり、こだまする。 喉が枯れあがり、砂漠のように干上がっているが答える返事は返ってはこなかった。 日は西に落ち始め、自分たちの数倍はある木々の間から赤くなった夕日が顔を見せていた。 心配そうに周りを探し回る友達たちの影も長く延び、辺りはより一層不気味さに満ち始めていた。
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