応援歌『散文詩』

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あなたは時に、その身を呪い 無意味の人形と嘲(あざけ)笑う その血に滲んだ生涯を 鏡の如く知れる者が、現れる事はないだろう。 家族に恵まれる事は無く、 友の暖かさを知らずとも、 あなたはこうして生きている――。 だからこそ、言おう。 暗黒の日々で手に入れた 何物にも換え難き宝玉は すでに貴方を照らしている――。 ただ望めばよい――。 二度とあの日々は繰り返さないと――。 ただ叫べばよい――。 誰人たりとも二の舞を踏ませぬと――。 今が如何に辛くとも どうか尊命(そんめい)を信じさせ給え。 神に力が無いならば 私がそれを叫び続ける。 貴方は『宝玉』を手にしている。 「二度と見まい」と紅蓮に燃ゆる 『決意』という名の宝玉を――。 ただ磨けばよい――。 『決意』が『誓い』に変わるまで。 それが、唯一無二の、あなたの命の意味となるからだ。
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