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「ありがとう、早乙女くん」
ニコリ、と微笑む ロロットに、アルトはやや紅潮する。
「べつに……当たり前のこと言っただけだ」
そう言ってアルトはそっぽを向いた。
ロロットはそんな彼に少し不安を抱いたが、それより放課後のライブのことを考えねばと思い、パンパン!と頬を叩いた。
「おっ、 細波やる気ありそうだな」
その様子を教師に見られ勘違いされてしまった ロロットは、げぇ、と心中零した。
「よっし、この教科書46ページの問2、前に出て解いてみろ」
「はぁ……はい」
大きく肩を落として、教科書を持ち教壇に向かった。
そんな彼女の様子をクスリと笑ってアルトは見ていた。
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