第10話

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「はう……ウォル様かっこよすぎです……」 「ありがと、ナナちゃん」 手を結んでうっとりと言ったナナセの言葉に、ウォルターは愛らしいウィンクで応えた。 そのアイドル返しにナナセはボンッと紅潮して気絶し倒れた。 毎度のことだったので、何事もないようにランカとルカが彼女をキャッチする。 「でも今日のライブを見逃したら、絶対後悔すると思うぜ。アルト」 「……でもオレはお前のファンなんかじゃ……」 「シークレットゲストがすげーんだ。オレにとっちゃ、シェリルよりかすげーな」 「シークレットゲストぉ?」 「ちょっとウォル!!」 ロロットは赤面して彼を黙らせる。 今言ったシークレットゲストとは、他でもない、自分のことなのだ。 ハードルを上げようとするウォルターを、どうにか止めた。
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