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銀色の星色に輝く髪をおだんごにした彼女の髪型は、見ように見れば猫の耳にも見えた。
いつもの如く漆黒の瞳を虚ろにし、学校から1人で帰っているとき。
ふと何気なく空を見上げた。
それは特別めいたものでもなく、ただ、気分的なものだった。
そこにはあかね色の夕日に照らされて、逆光の影で黒くなった"何か"が飛んでいた。
横一線に、空に線を引くように。
そして彼女の視線を一集してみせたそれは、やがて逆光の光に解かれ、白くなった。
それは紙飛行機だった。
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