ある年のクリスマス

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その言葉をそっくりそのままこの馬鹿正直な部下達に伝えて見る。 ま、クリスマスだし。 たまには正直に言って見るか、ってな。 そうすると、意外にオックスとクラウンは首を振った。 「そんなこと無いです!」 「他にも真面目に聞いてくれる人いますよ!」 「他にも?」 「ビートル兄さんとか!」 「ああ…あいつ…」 ああ見えて優しいやつだもんな。 「他には…」 クラウンがあげようとした人の名前が分かった。 と同時にその人本人の泣き声が聞こえ、クラウンが言葉を切る。 …泣いてる? …麗華ちゃんが? 部下達と視線を交わし合うと、俺達は泣き声の聞こえる方に走り出した。
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