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現実って厳しいね……はぁ。
「こんな事なら今日学校休めば良かった」
俺はとぼとぼと歩き、家まで目指した。
すっかり辺りも暗く、人もいない。
「はぁ……」
今なら本気で泣けるな……つーかマジで泣いてやろうか。
「いや!!やめてください!!」
そんな心境の中、俺の耳にに女性の悲鳴が届く。
ショボーンとした俺だったが、今のでシャキーンな状態になった。
「こんな時に……誰だこんちくしょうがぁーっ!!」
俺は肩を上げ、全力疾走で悲鳴の元に向かう。
そこには、女の子の腕を掴む怪しい男がいた。
「くらえっ!!正義の一撃っ!!」
俺はその男に思い切り跳び蹴りをくらわせる。
「ざまぁみたか!!これが正義の力だ!!」
フッ……決まった。
「あ……ありがとうございます」
いや、決めるのはまだか。
「もう大丈夫だ、安心しろ」
そう言って、俺は振り向いた。
「……あ」
「……あ」
そこには、俺が某アニメショップに行く前に出会った女の子がいた。
「また……助けてくれましたね」
しかし、もっと前から見た記憶があるんだよなぁ……
ま、いっか。
「……あ、危ない!!」
女の子がそう叫んだ途端に、背中に激痛が走った。
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