第十章・2

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「ぬ!起こしてしまったのだ!?」 それがその日に聞いた最初の言葉だった。 「おはよう」 俺を上から覆い被さるように抱きしめている声の主に挨拶をする。 「おはよう!リュウ!」 いつもと変わらない可愛らしい笑顔が、僅かに残った眠気も吹き飛ばしてしまった。 そして体が沈み込む柔らかいベッドで、そういえば今日は秋の家に泊まったんだったと思い出した。 「何してたの?」 撫で撫でのおまけ付きで秋に笑顔を返す。 「えへへ、朝ご飯まで時間があったから、リュウに甘えてたのだ!」
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