荒れた毎日

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 崎本もそのことに気づいたのか、辺りを一度睨みつければチッと舌打ちをし俺を掴んでいた手を離す。 「おい、場所移すぞ」  崎本は連れにそう言い、俺に視線を移せば、来い、というように顎をしゃくった。  俺は帰れると思っていたため予想外のことに眉を顰める。しかし崎本はそんな俺に構うはずなく、歩き始める。俺は釈然としないまま崎本の後についていく。  ついて行けば、人気の少ない路地に来た。…まぁここなら邪魔も入らないだろう。  相手を見れば、六人。どんなに俺が喧嘩慣れしていても無傷で帰ることなど不可能。 そう考えていれば、後ろから地面を蹴る音が聞こえてくる。それに視線をやれば男が一人飛びかかってきていた。  俺はそれをひらりと避けた。しかしその男に続いて他の奴等も飛びかかってくる。  俺はそれを器用に避けながら、向かってきた奴を殴っていく。足元に倒れこんできた奴はそいつの鳩尾部分を狙い蹴り上げる。  それを一部始終見ていた崎本が、ヒューと口笛を鳴らす。 「やっぱり簡単にはくたばってくれないかぁ」  その言葉に俺は崎本を見据える。 ――むかつく。崎本は端にあるドラム缶に座りながらニヤニヤと俺を見ていた。
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