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校門を潜れば、朝の挨拶を交わす生徒達が目に映る。
そして俺も校門を潜り、校舎へと向かう。
ザワザワと明るい声が響き渡る中、俺が通ると一瞬にして話声が止まる。
周りの奴等を見渡せば、俺と目を会わせたくないのか、目を逸らしたり、下を向いたりと俺を拒絶した。
“やだっ何あの顔ー”
“昨日、明高とヤりあったらしいぜ”
そんな言葉が後ろで飛び交っていた。俺はそいつらを睨み付けた。
「…うぜェ」
そう言うと、辺りはさっきより静まり返り、空を飛ぶ飛行機の音だけが響き渡った。
俺はフンと鼻を鳴らし、教室へと向かった。
朝から苛つくことばかりだ。
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