ご主人

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「君には躾が必要みたいだね。今の状況君わかってないでしょ」 あぁ。全然分らない。 こいつが何言っているのか、そして何で押し倒されているのかも。 まったく理解できなかった。  俺は腕に力を込め、起き上がろうとした。しかし俺が力を込めるや否、奴もギュッと力を込めてきた。 「…はなせ…よ」 俺は声を絞り出して言った。その声は自分でもわかるほど擦れていた。 そんな俺の様子に奴は目を細め笑った。 「僕が怖い?」 そう言いながら俺の顎を持ち上げ、目と目を合わせるようにした。
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