荒れた毎日

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「…ど、どうしましたか柳本君?」  静寂な教室内に響いた教師の声。その声は少し震え、後ろにいる俺にぎりぎり聞き取れるぐらいの弱弱しい声だ。  俺はその教師を無視し、机の横に掛けてあった鞄を掴み教室のドアに向かって歩きだす。  そしてドアに手を掛け視線だけを教師へと向ける。元から目つきが悪いので、教師からは俺が睨んでいるように見えるだろう。 「…気分悪いんで早退します」 そう一声発すれば、教師はひっと息を吸い込み、顔を引きつらせる。 「そ、そうですか。気を付けて帰る…」  教師の声は未だに震えており、最後の方の言葉は俺の所には届かず、聞き取ることはできなかった。  声が震えるほど、俺はそんなに怖い存在なのだろうか。  そのことになぜか無性に苛立ちを覚え、その怒りをドアにぶつけるように激しい音を立てながらドアを閉めた。
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