俺の飼い主

ご主人

俺はその言葉に青褪めた。
さっきのでも屈辱的なのにそれ以上されるなんて、死んだほうがましだ。

…ここは奴の言う通りに従うしかないだろう。

「お…前の言う通りにする」

小さい声でそう言うと、奴はニヤッと笑いそれでいいと言い俺の上から退いた。

「それと、僕のこと”お前”なんて呼んだらお仕置きだよ。」

「はぁ？！お仕置き！？？」

俺は奴の言葉に耳を疑った。…やべぇ。こいつの名前なんて知らねぇ。

「その顔…僕の名前知らないみたいだね」

奴は笑って言った。しかし、目は笑っていない。

「…これから僕を呼ぶ時は”ご主人様”って呼びなよ」

「ふざけんじゃねぇ！！んなこと言えるわけねぇだろ！！」

そんな俺の言葉に奴は眉間に皺を寄せ、俺に顔を寄せてくる。

「仮にも僕は君より年上だ。タメ口なんて許さない。
…僕は上条透って言うから”上条先輩”とでも呼ぶといい」