ご主人

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今までに見たことのない笑顔で上条は言った。俺は一瞬にして血の気が引いていくのがわかった。 俺が茫然としていると、 ガチャと扉が開いた。 上条が扉を開けたみたいだ。 「君はもう行きなさい。授業が始まっているからね」 上条は俺に言った。 …お前も授業あるだろ。なんて言えるはずもなく、俺は腰を上げ上条が開けている扉のほうへと歩いた。 俺が出て行こうと扉を潜ったとき、上条に腕を引っ張られた。 何だ?と俺は上条のほうに視線を向けた。 「教室に戻る前に、保健室に寄ったほうがいい。湿布と絆創膏を取り換えてもらいな」 そう言い、上条は俺の頭をポンポンと叩いた。 そんな行為に俺は何故か顔が火照っていくのを感じながら縦に首を振った。
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