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明るい声で先生は笑って言った。その笑顔に俺もつられてわらってしまった。
「…まだ2限目終ってないけど…終わるまで寝ていく?」
先生は時計を見ながら言った。
…仮にも先生なのにそんな事を言うのはどうかと思うが。でも、こんな先生だから人気があるのかもしれない。
俺は先生の言葉に甘えようとした。が、頭に上条の言葉が過った。
――お仕置きだから
約束を破れば、上条に何をされるかわからない。しかし、自然と自分の体が震えているのがわかる。
「いや…教室戻るよ」
俺がそう答えると、先生は珍しいとでも言うように目を大きく見開いた。
「…そう!じゃあ、勉強頑張るのよ」
先生は笑いながら言った。
俺はそれに頷き返し、保健室を出た。
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