誘惑そしてお仕置き

6/25

2120人が本棚に入れています
本棚に追加
/234ページ
明るい声で先生は笑って言った。その笑顔に俺もつられてわらってしまった。 「…まだ2限目終ってないけど…終わるまで寝ていく?」 先生は時計を見ながら言った。 …仮にも先生なのにそんな事を言うのはどうかと思うが。でも、こんな先生だから人気があるのかもしれない。  俺は先生の言葉に甘えようとした。が、頭に上条の言葉が過った。 ――お仕置きだから 約束を破れば、上条に何をされるかわからない。しかし、自然と自分の体が震えているのがわかる。 「いや…教室戻るよ」 俺がそう答えると、先生は珍しいとでも言うように目を大きく見開いた。 「…そう!じゃあ、勉強頑張るのよ」 先生は笑いながら言った。 俺はそれに頷き返し、保健室を出た。
/234ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2120人が本棚に入れています
本棚に追加