誘惑そしてお仕置き

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一年は俺の手を握りしめてくる。 …こういう奴、俺苦手なんだよな。なんて思っていると、 「ははっ、でもその顔じゃあなんか迫力に欠けるよな」 と、先輩方が貶してくるのでそれにも俺は苦笑いするしかなかった。 ふぅーと俺たちは肺に煙を入れながら白い煙を吐き出す。 「…一年良いことを教えてやろう」 先輩は一年のほうに目を向けながらニヤッと笑う。 その言葉に一年は「なんスか?」と首を傾げながら、顔を向けた。 「…生徒会長には気を付けろよ」 俺はその言葉に跳ね上がり、背中に嫌な汗が伝うのを感じた。 鼓動が煩いくらいに高鳴っていく。 「生徒会長ですか?」 一年は眉根を寄せながら問い返す。その問いに先輩は少し間を起き煙草を一気に吸い込み白い煙を宙に吐き出す。 「あいつは、やばいぞ」 先輩は、吐き出した煙を見つめながら言った。 「何がやばいんスか?」 一年は眉根を深く刻みながら、先輩を穴があくほど見つめている。 俺もそれにつられ、高鳴る鼓動を押し隠すように無意識に息を止めながら、聞き入る。
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