誘惑そしてお仕置き

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その始終を見ていた一年はやっと何かを感じたのか、 同じようにして上条に煙草を手渡した。 「…今回だけだよ。もう教室に行きなさい」 上条は目を伏せながら扉の方へと視線を向ける。 その言葉を聞いた先輩達は一度深く頭を下げながら、扉の方へと向かった。俺も先輩達へと続き扉の方へ向う…はずだった。 「ちょっと、…そこの二年はまだ残って」 先を歩いていた先輩達が俺の方へと視線を向ける。 この中で二年は俺だけだ。俺の顔は一瞬にして青褪めていく。俺の青褪めていく表情を見た先輩達は気の毒そうな顔をしながら、 「頑張れよ…」 と言い、屋上から出て行った。 …何を頑張ればいいのだろう。俺は上条の方に顔を見せれずに立ち尽くす。
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