荒れた毎日

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 後ろから聞こえる声にうんざりしながら振り向けば、俺は予想外の人物が立っていることに目を見開く。  今は授業の真っ最中なので、声を掛けてきたのは教師だろうと、思っていた。  しかし、俺の予想とは反しそこには男子生徒が立っていた。  そいつは、黒髪に眼鏡を掛け鋭い瞳で俺をまっすぐ捉えていた。制服には一切の乱れも見受けられず、皺一つない。  しかし、眼鏡に掛るほど長い前髪が異常にうざく感じる。  だがよく見れば、鋭く光るその目は細長く、鼻筋がすっと通っている。それに腰回りも細く、肌も白い。俺から見てもかなりの端麗だ。  そんなことを考えていれば、音を立てずに男が近寄ってくる。  俺は眉を寄せそいつを睨みつける。そんな俺の睨みを男は顔色一つ変えずに、俺との距離を縮めていく。  その距離がどんどんと狭まり、俺との距離を数メートル残した所で止まる。 「――君、ここで何してるの?今授業中のはずだけど」  その声は淡々とした口調で、冷たさを帯びた声だった。
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