2120人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は自分の席へと向かい、椅子に座る。そして教科書などを取り出して広げる。
しかし、今は授業など耳に入らない。考えるのは上条のことばかり。
あいつに会ってから俺はおかしくなってしまった。
俺は人に何か指図されることが大嫌いだ。そして指図されることも今までなかった。
しかし上条だけは違った。俺に指図し、それを俺は守ろうとしている。
それは上条が怖いから、守らなかったら何をされるか、という恐れがあったからだと思っていた。
でも実際それは違うものだったんだ。さっき気付いた上条に対しての感情、それが俺を狂わしてしまった。
――”好き”という感情。
しかし、俺はまだ上条のことを何も知らない。
そして上条は俺のことを”ペット”でしか見ていない。
ペットということはいつか捨てられてしまうことがあるということ。
最初のコメントを投稿しよう!