狂い始めた感情

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俺はこの場所にいることが何故か居た堪れなくなり、腰を上げようとした。 が、その刹那また足音が聞こえた。 ザッザと地面を蹴り歩くそれは先ほど上条が出てきた場所から現れる。 誰だと考えなくてもわかる――上条のもう一人の”ペット”。 俺はまた体を強張らせながら、茂みの隙間からその姿を隠れ見る。 俺はその人物を見た瞬間に驚き、頭の中は疑問符でいっぱいになった。 ――何故あいつが…?? 俺の目に映ったのは保健室の帰りに寄った、屋上で煙草を吸っていた奴。 俺の隣で目をキラキラと輝かせていた、あの一年だった。 あの時は上条を視界に入れた途端、敵視して喧嘩を吹っ掛けていたあの一年が何故? 俺が疑問を抱いている中、一年はまだ頬を少し赤らめながら俺に気付くこともなく過ぎ去っていった。
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