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「どうなされたのですか?…もしかして二年の奴のことで?」
僕はその言葉を聞き、眉根を寄せながら紅茶の方に視線を移す。
「違うよ…あいつは関係ない」
そう松田に言うが、松田は僕の言葉を無視し、
「…だから言ったではありませんか。あいつは貴方に合いませんと」
「…」
言い返す言葉に詰まる。僕が違うと言っても松田は、もうあいつの事だろうと確信しているみたいだ。
「…松田には敵わないな」
そう自嘲気味に笑いながら言うと、松田は、
「何を今更…もう何年仕えていると思っているのですか」
と、情けないと言った感じに僕を見る。
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