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何か計画を立てようと考える事小1時間――何も思い付かなかった。
自分の発想力の無さには心底嫌気がさす。
溜息を吐きつつ、地面に寝転がった。頬を擽る草の感触が心地良い。
この場所が大好きだ。周りを竹やぶが囲んでいて自分以外は誰も寄り付かない。しかも、高台にあるので眺めは最高だ。
この場所を見つけたのは小学生の頃。以来、何か嫌な事や悲しい事があるとよくここに来ていた。
何年か前に親父が死んだ時も人前で泣くのが嫌でここに来て1人で泣いていたっけ。
懐かしい記憶が蘇ってきた。
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