17人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
芸術家だなんて誰だって名乗れる。
そいつが評価されるかは別の話だが。
もしも大口叩いて陳腐な作品でも出してみろ。
プライドの高い奴は一生外は歩けないかもしれない。
やはりどんな小さなことでも、こつこつとスキルアップしていくのが一番なのだ。
しかしそれをしたからといっても、有名になれるのかといえば話は別だ。
手から零れ落ちる水のように、彼ら芸術家も段々と零れ落ちていく。
最後に残れるのは、指で摘んだ砂糖ほどにも居ない。
「この絵は買えません。他をあたってください」
リュウもその内の一人だった。
毎日毎日絵を描いてはそれを売りに行く。
最初のコメントを投稿しよう!