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ハンガーに固定されている弐式に、乗り込もうとするフィリスの腕を、リナが掴んだ。それに思わず振り向く。
「何?もう出ないと、間に合わないのよ。」
「……私、戦います……。私が、出ます……!」
そう言うリナの目には、確かな決意が滲んでいた。
「…それは嬉しいけど、空中戦の経験はあるの?水平飛行するとはいえ、振り落とされたらアウトよ。」
「……アンカーがあります。」
二人に割って入ったのは、セリスの声だった。
「機体上部にアンカーを設置しています。そこに機体を接続すれば、あるいは。」
しばらく、沈黙が場を覆った。
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