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フィリスの言葉に、リナは黙って頷く。
「よし、行くわよ。先に出て。」
それぞれが機体に乗り込み、ハッチが開く。輸送機は大きな口を開き、強い風が格納庫内に充満する。
弐式が動き出し、口から荒れ狂う空へ、体を傾ける。
「……森羅万象・弐式、ヴェルデリーナ=ヘヴンズベルク、飛びます…!」
勢いよく空へ飛び出し、ブースターを吹かして素早く輸送機の上に乗る。
「リナちゃん、乗りましたね。アンカーを射出しますから、動かずに。」
セリスは操縦席から、弐式のコンピュータと輸送機のコンピュータをリンクさせ、最適な位置へ弐式を動かす。
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