言えない秘密

「なにこれ、罰ゲームですか？」

「はぁ…、なんだかなぁ…」

なんか朝からずっとため息ついてる気がする…

「ゆーうっ」

「あ、早希」

「どうしたの？ ため息なんかついちゃって、悩み事なら聞くよ？」

「あ、いや、な、何でもないよ」

こんなの言えるわけないだろ…

「本当にぃ？」

「…本当だ」

なんでこういう時だけ勘が鋭いんだよ…

「あ、また、それ、直した方がいいよ」

「ん？ なにがだ？」

「それ、その口調、せっかく可愛いのに、それじゃだめだよ」

口調か…
やっぱり、女の子になったんだから
女の子らしくしなきゃだめか…

「う、うん、気を付けるよ」