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「いや、良いんだ。フィリップの奴は、虎の威を借るのが過ぎる。今回の事は、良い薬になっただろう」
マスターが言った。
「まぁ、迎えには行きますよ」
「メイソン?優しいのは良いが、甘やかすのは駄目だ。お前は流され易い。だから、フィリップにカモにされるんだ」
虎って言ったり、カモって言ったり…俺は一体、何なんだ。
「放っておけ。時間の無駄だ。迎えは他の暇そうな奴に行かせる」
うえー…それって要するに、今直ぐ仕事に行けって事だろ~?
「意外。貴方って、頼られてるのね」
レイミが言った。
…意外って何だ。
そんなに頼り無さそうか?俺は。
「偶然、見つけた期待の双子星だからな。そう言えば、片割れのマリアは新人の育成を始めたみたいだぞ?この前、ギルドに加入届が届いてな。マリアの紹介状が付いてた」
「片割れって言わないで下さいよ」
「同時期に入って、初っぱなから揃ってソロなんてやってるのは、後にも先にもお前達だけだ。十分、片割れだろう?」
マスターが皮肉たっぷりな笑みを見せる。
「…腐れ縁ですよ」
てか、マリアに教育とか出来るのか?
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