ナヤの滝

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最初に調査するのは、滝に纏わる歴史。 呪いとは関係無さそうな事だが、もし恨みが原因の呪いだったら、必ず何かしら痕跡が有るはず。 呪術…も考えられるけど、それはまた後で調べれば良い。 「魔法使いでも、簡単にはいかないんですね」 資料の本を探すのを、手伝ってくれていたカインが言った。 「…魔法使いだって、万能じゃないわよ。使う魔法にも、向き不向きが有るくらいだもの。出来ない事の方が多いわ…」 私は自嘲した。 「私ね、魔法を習い始めて、これで不可能を可能に出来るんだって、思ってたのよ。でも、現実は…大切な人を助けてあげる事も出来なかったの」 自惚れていた自分が恥ずかしくて、死んでしまいたくなった。 役に立てない自分が、どうしようも無く惨めだった。 「なのに、私を元気付けようとしたのよ。彼奴は馬鹿が付くほど、お人好しなの」 「恋人ですか?」 「ち…違うわよ!幼馴染みよ!」 「でも、大切な人って言いましたよね?」 「か…家族みたいな奴だったのよ!そう言う意味よ!」 「はぁ。そうですか」 苦笑しながら、カインが言う。
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