レイミの怪物

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ちっ…面倒くさいが、仕方無い。 適当に探してやるか。 木々を掻き分け、ちょっと多目に休憩しながら、確実に森の奥へと進んでいく。 陽が暮れ始め、此処等で野宿の準備でもするかと思い始めた時… 「…あ?」 突然、拓けた場所に出た。 いや、別にそれだけなら大した事は無かったんだが… その拓けた場所に、割と大きな家が建っていて、側に畑まで有ったのだから驚いた。 「…誰?」 畑にいた女が、此方を見た。 「あ~、名前はメイソンと言う。けして、怪しい者じゃないんだが…」 「それは今、判断しかねるけど…取り合えず、こんな森の奥深くまで、ご苦労様」 そう言って、立ち上がった女の足先は、獣のものだった。 獣人…だろうか。 「良かったら、泊まっていかれる?部屋ならあるわ。旅人さん」 「あ…じゃあ、お言葉に甘えて」 俺は招かれて、家の中に入った。 入って、また更に驚いた。 たくさんの子供が、物珍し気に集まってきたからだ。 「内緒よ。旅人さん。此処はレイミの怪物の家なの」 女がくすりと笑った。
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