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祐希は目の前に置かれたコロナの瓶にライムを落としながら
「…そんな訳じゃねーよ(苦笑)」
と、笑顔を取り繕っていた。
凛は、さっき感じた‘何か’の正体が少し判った気がした。
祐希は―――私と同じ行き場の無い心のモンスターを抱えてるのかもしれない。
只単の直感かもしれないが、同調したのかわからないが、凛は沸き上がる祐希に対しての気持ちに違和感なぞ感じなかった。
―――時間は、既に1時30分を回っていた。
祐希が店に来るまでに呟いていたように、窓越しに雨の粒が流れ落ちている。
店内には平日と言う事もあるんだろう―――
気づけば陸斗と祐希と凛以外には誰も居なかった。
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