《雨と重なる画》

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緑色のガラス瓶を下から覗く。 間接照明に当たって、浮遊した様な色合いが凛の目に映る。 透明でも不透明でもない―――曖昧な色の中に 凛は不思議な世界を見た気がした。 初めて酒を飲んだ―――…しかも一気に瓶の半量を空けたのだから、ほろ酔いにでもなったのだろう。 瓶を宙にふらつかせては光に当てて、中に落ちてるライムを見つめる。 凛は唐突に祐希に語り始めた。 「…この…ライム?」 「何だかさ、似てるのよね」 「あのクレーンゲームの‘ぬくネコ’も」 祐希は訳もわからぬ表情をして、凛に聞き返す。 「…どんな意味だ?」
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