はじめてのいじめ

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「いじめ」の対象と言っても最初からひどいわけではなかった。始まりは 「お前、Aに告白したの?すげぇな。かっこ良いー」みたいな冷やかしから入っていった。当時の俺もそこまでバカではない。冷やかされるのぐらいは予想の範囲内だった。しかし、当時の僕は冷やかしだけで終わると思っていた。それは、ある日突然起こった・・・ その日は1・2時間目が体育だった。僕の小学校は小学3年生の時は教室内で男女共に着替えていた。小学3年生ともなるとさすがに一緒に着替えるのはまずいと思うが、僕の小学校は一緒に着替えていた。 しかし僕は、体操服を女子が着替えているほうに投げられたのだ。最初は何が起きたか理解できなかった。しかし、周囲の男子の顔を見てなんとなくわかった。(みんな、楽しんでる。)と。僕は最初なぜ?と思った。しかし、なんとなくわかった。(告白)だと。  しかも、男子からだけではなく、女子からも言われた。  「この変態野郎」 と。 なぜ?と素直に思った。被害者は僕なのに。どうして僕が、そんなこと言われないといけないの?僕は、いつあなたに変態なことをしましたか?僕は、あなたに何かしましたか?  昨日まで普通に話して、遊んだり、笑ったりしていた人なのに、人間って1日でこんなに変わるんだ、と純粋に思った。悲しみというより、唖然のほうがその当時の僕は思っていた。  しかし、幸運にも先生が来てくれて、真実を知っていた人達が先生に言ってくれたので、僕は助けられた。僕は人生で幸運を肌で感じた瞬間だった。  その当時の僕は、(あの時先生が来てくれなかったら・・・)と3日間は考えていた・・・。  それからずっとこのいじめは続いたが、女子がすぐに渡してくれたり、男子が飽きてきたりして段々無くなっていた。  それから、3年ぐらいは平穏な日々が続いていたが・・・
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