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「……おはようございま~す……」
「お、鈴ちゃん。おっす」
「はぁ……またしても……」
一人肩を落とす和に可愛らしく首を傾げる鈴ちゃん。
この小柄な子は、俺達の後輩の柴咲鈴(しばさきすず)。
いつも小動物チックなオーラを身に纏い、俺達を癒す軽音部のマスコットだ。
紫のショートカットや小柄な身長、読書好きと、やけに某ヒューマノイドインターフェースを思わせるのはきっと勘違いだと思いたい。
鈴ちゃんは荷物を置くと、無人のドラムセットを見て思い出した様に言った。
「そういえば……変態さんが一年生の廊下で女の子ナンパしてたけど……止めないの……?」
なんて馬鹿な事をしてるんだお前は。
隣に座る和のボルテージが、今にもお前を殺しに行く為に上がりまくってるぞ。
「……鈴ちゃん。変態は何処かしら?」
「えと……一年生の廊下にまだいると思うよ……?」
「……潰す。絶対に」
物凄い形相で静かに教室を後にする和。
さらば義之。お前の事は忘れない……
数分後、絶叫マシーンなど比較にならない程の絶叫が、校内に響き渡った。
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