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「じゃあ和、何か例で出して見てくれよ」
「い、いいわ……私の本気を見せてあげようじゃない!」
おお、随分意気込んだ様子で宣言なされた。
これは期待しても良いだろうな。
和はしばらく考え込んだ後、静かに口を開いた。
「名付けて……なないろシャーベットよ!」
「おい」
……すっかり忘れてた。
和のセンスは攻撃的な性格に反比例して、物凄い女の子してたりする。
中学くらいの時に和の部屋に入った時には、部屋に溢れるぬいぐるみ達に驚いたもんだ。
……まぁ、すぐに殴られたが。
とにかく、和のネーミングセンスは致命的なまでに乙女チックで、とてもバンド名なんか考えたりなんて出来る訳がない訳で。
「…………はぁ」
「な、何よ!その溜め息は!」
「別に……ただ世界には通じないと思っただけだから気にすんなよ」
「余、計に気になるってんのよっ!」
「げぶぁっ!」
和のパンチは世界に通用する気がする。
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