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プリ学近くの自販機までの道のりを一人歩く。
明かりが点りだした電柱には小さな虫が集まり、たまに低空飛行する虫が俺の顔に当たって来る。全く苛々して仕方ない。
やや足を遅めて空を見ると、そこには梅雨にも関わらず、雲一つない綺麗な星空のパノラマが広がっていた。
「……っと、急がねぇと」
その綺麗さにしばらく立ち止まって見とれてしまったが、すぐに歩幅を早める。
そして、ようやく並木道に差し掛かった。
ここを抜ければプリ学はもう目の前だが、自販機はもう目の前だ。
俺は財布から小銭を取り出し、自販機に小銭を入れようとするが、
「ふぇぇぇ!う、動いちゃ駄目ですーっ!」
下から何やら声が聞こえ、手を止めた。
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