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そこには、四つん這いになって地面と睨めっこする、プリ学の制服を身に纏った少女の姿があった。
肩までかかる艶やかな茶髪に小さめの顔。そしてやや釣り上がった瞳は猫を連想させる。
俺が頭にクエスチョンマークを浮かべながら一歩踏み出そうとすると、叫ばれた。
「動かないでください!これは命令なのです!動くなら死んでください!」
「は、はぁ……」
必死の形相で叫ばれ、俺がやや引き気味に答えるのを聞き、少女は再び地面と睨めっこを始める。
そして、数分が経った辺りで少女は勢いよく立ち上がった。
「やりましたよ!コンタクト発見です!」
「お、おう。や、やったな!」
「はい!もー感無量なのですよ!」
ぱぁっと可愛らしい笑顔を俺に向けたと思えば、いきなり手を握られた。
この子、普通に可愛いもんだから、手に感じる柔らかくて、さらさらな感触に胸がドキドキする。
そんな事を考えていると、突然少女の顔が朱に染まり、俺から離れると、人差し指を突き付けて言い放った。
「は、破廉恥さんです!?最悪です!」
「いきなり握って来たのそっちだろ!?」
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