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「嘘です嘘です!私から男の人の手を繋ぐなんて事は無いです!そんなの最悪です!」
「じゃあ、思い出せ。コンタクトを拾った後の事を」
俺が言うと、少女は腕を組んで可愛らしく唸り始めた。
「えっと……拾って、喜んで、とりあえず近くにいた人の手を握って巻き込みました!」
「明らかに手ぇ繋いでんじゃねぇか!」
「にゃっ!私、本当に自分から手、繋いじゃってます!?最悪です!吐き気がします!」
「……俺はお前のが最悪だと思うぞ」
全く、何て失礼な奴なんだ。
まぁ、俺は大人だからな。子供な下級生に怒ったりはしない。
「だから、俺は悪くないぞ。わかったか」
「にゃぁ……ただで私のぷにぷにハンドの感触を与えてしまったです……最悪ですー……すー……」
何故か、自分でエコーまでする程落ち込んだ。
とりあえず、がっくりとうなだれる少女に俺は尋ねた。
「で、お前誰だよ?」
「生意気言うんじゃないです!自分から名乗りやがれ、ですっ!」
生意気なのはどっちだよ。
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