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「ああっ!?誰の歌が下手過ぎだって!?」
「何度言わせんのよ馬鹿音痴!アンタだって言ってんでしょうが!鏡に写る自分にうっとりしてるナルシストのくせに調子乗ってんじゃないわよ!」
「何でお前がそれを知ってるんだよ!誰も知らねぇはずなのによ!」
そんなの、学年の生徒全員が知ってるっての。
大体、今自分でばらしただろうが。
流石、影で『アホカド』と呼ばれるだけはあるな。
一応説明しとくと、こいつの名前は門植龍一(かどうえりゅういち)。
まぁ、これで呼び名の由来はわかるよな?
「とにかく、クビよ!さっさと消えなさい馬鹿アホ音痴ナルシスト!」
「ま、ママァァアアアアアァ!」
憐れアホカド。
痛すぎる台詞を大声で叫びながら音楽室から泣き去って行った。
全てを終えた和は、本当に晴れ晴れとした表情で窓の外を眺め、呟いた。
「なんとなくイライラしてたから勢いでクビにしちゃったけど、すっごいすっきりした!」
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