序章

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皆、あたしを綺麗だの、可愛いだの、言っていた。 あたし自身もそんなの自覚していた。 あたしは綺麗で…可愛くて…勉強も…スポーツもできる完璧な人間だって。 だからあたしを簡単に振るような男なんていらない。 もっと大人であたしよりも強い男。 絶対に探しやるんだって…。 そう思ってた、ずっと。 でも、本当は違ったのかもしれない。 本当はずっと誰かに好きになって欲しかったのかもしれない。 外見ではなくて中身を。 本当の“あたし”を…………。
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